提言「アートをあきらめない仕組みづくり ケアマネジメントを用いたアーティスト支援の新たな視点」

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このたび、長津がメンバーの一員をつとめるリサーチ・コレクティブ「ケアまねぶ」は、提言「アートをあきらめない仕組みづくり ケアマネジメントを用いたアーティスト支援の新たな視点」を発表しました。

アーティスト支援に関する環境は、ここ数年で急速に変化しています。芸術業界における不均衡な関係性により、多くのひずみが生まれています。一方、国や地方自治体は、アーティスト向けの支援窓口を設置するようになってきました。ただ、このような支援は、アーティストをめぐる課題に根本的に応答できているのでしょうか。
いま求められているのは、制度や社会的潮流に基づいた支援だけではなく、アーティスト自身の、顕在化した/もしくは潜在的なニーズに基づいたサポート体制の構築ではないでしょうか。
アーティストがどのような状況におかれ、真に求めていることは何か。アーティストと、アーツマネ
ジャーをはじめとした周囲の人々とは、どのように平等で公正な関係性を編むことができるのか。
この問題に対し、リサーチ・コレクティブである「ケアまねぶ」は、「ケアマネジメント」の仕組みを応用することを提案し実践してきました。これは、社会福祉の分野において制度化されている、個人の「尊厳」や「自己決定」を保障し適切なサービスの選択ができるように支援する仕組みのことです。
2年間の取り組みを基に、アートをあきらめない仕組みづくりに向けた第一歩となるものとして、この提言はまとめられました。アーティストのキャリアが安全に育まれ、その活動プロセスにおける悩みや不安、そして喜びを分かち合えるような、未来の社会をつくるきっかけとして、この提言が役割を担うことを願っています。

提言「アートをあきらめない仕組みづくり ケアマネジメントを用いたアーティスト支援の新たな視点」
編:ケアまねぶ
執筆:奥山理子、タカハシ’タカカーン’セイジ、長津結一郎、松岡真弥
写真:中谷利明
デザイン・イラスト:田中里佳(mofudesign)
助成:公益財団法人セゾン文化財団
発行日:2024年3月20日
発行:九州大学大学院芸術工学研究院長津研究室

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長津研究室|九州大学大学院芸術工学研究院